朝、起きたら部屋に妹がいた。
さては、朝一で俺を騙すつもりだなと思いつつベットから這い出て、
「何やってんの?」
って、聞いたら、
「…ちょっと、話があるんだけど。」
って、言うもんだからますます怪しい。とりあえず、出方を見るかと思って、
「何?話って?」
と切り返したら、なんかもじもじしながら、
「…えっと、そのぅ…」
なんて、殊勝な反応するから、妹も成長したもんだなぁと思った。しかし、俺を騙すなんざ、1億と2,000年は、はやいわと言う気持ちもあったため、少しからかってやることにした。
「告白なんかしても、ダメだぞ?俺彼女いるから。」
と、まずは、こっちから嘘を言ってみることに。勿論、真顔で。すると、妹は、顔を真っ赤にして、
「…べ、別そんなんじゃない。でも、それってホント?初耳なんだけど…。」
なんて、言うもんだからきっと、よっぽど、ウソ言おうとしてたことを見破れたのが悔しかったんだろう。そして、俺は、
「おまえにいちいち報告する必要ないじゃん。てか、彼女できたことをわざわざ妹に言う兄って…」
と、最もなことを言って、逃げてみた。すると、妹は、
「…じゃあ、お父さんにもお母さんにも言っても大丈夫だよね?」
と、デンジャラスな発言で返してきた。ハッハッハ、こやつめ、やりおるわなんてことを頭で考えながら、手を挙げて、
「はい、はい。嘘だよ。俺の負け。今日はエイプリルフールだ。」
って言うと、
「あー、やっぱ最初っから気づいてたんじゃん、ひどーい。」
って言うから
「当たり前じゃん、おまえのことなんかなんでも分かるよ。」
ってカコイイこと言ってやったら、ちょっと怒ったような顔して、
「ウソは一回まででしょ!」
って言って出て行こうとするもんだから、
「まだ、おまえの話きいてないだろ。」
って言って、引き止めた。そして、俺は、妹を振り向かせてながら
「さあ、おまえの話聞かせろよ。俺が嘘か真か見極めてやるから。」
って、言った。妹は、
「今日は、エイプリルフールだから好きなんて言わないからッ!」
と、言うもんだから、
「それって、告白?」
って、聞いたら、ちょっとだけ頷いて、俺にキスをしてきた。まあ、キスされたってのはウソだけど、告白されたっていうのもウソ。妹がいるのはマジでウソ。でも、彼女がいないってのはホント。


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